精液検査とは?その必要性と検査の流れを解説
不妊症に悩む100組のご夫婦のうち、約40組は男性不妊が原因で不妊外来を受診しています。男性不妊の原因としては、性生活の不一致、勃起障害、射精障害などが関係するケースも一部ありますが、多くは精液に問題があることによって妊娠に至らないため、原因を把握するには精液検査が必要です。そのうち約3分の1は遺伝性の無精子症であり、残りの約3分の2は精子の質の低下や精子数の減少に起因するとされています。高齢、生活習慣の乱れ、不適切な薬剤の使用、栄養バランスの偏った食事、環境汚染なども、男性不妊の原因となる可能性があります。
精液検査について理解する
- なぜ精液検査を行うのか?どのタイミングで精液検査を受けるべき?
- 精液検査の流れ
- 精液検査を行う前の注意事項は?
- 精液量/精子数 検査後、どのくらいだと不妊と判断される?
- さらに詳しく、茂盛病院の「育児健康検査」
なぜ精液検査を行うのか?どのタイミングで精液検査を受けるべき?
精液検査は、精液や精子に問題がないかを確認し、男性側の不妊の原因を調べるもです。避妊をせず、規則的な性生活を行っているにもかかわらず、1年以上妊娠しない場合は不妊を疑い、夫婦で不妊検査を受けることをおすすめします。精液検査によって、男性側に起因する不妊要因の約40%を直接除外できるため、不妊に悩むご夫婦は最適なタイミングで問題に対処することができます。
検査の流れ
精液検査を受ける方は、病院で提供される無菌容器を受け取り、採精前に手を清潔に洗います。手淫により精液を採取し、無菌容器に入れて精子の汚染を防ぎます。その後、室温で2~3時間以内に検査室へ提出します。茂盛病院には、快適な環境の採精室が併設されており、受検者が安心して採精できるよう配慮されています。
精液検査を行う前の注意事項は?
精液検査の前には2~3日間禁欲する必要があり、これによりデータがより正確になります。ただし、7日を超える禁欲は避けてください。また、検査前の2~5日間は、喫煙、飲酒、過剰なカフェイン摂取、およびホルモン薬の服用を避ける必要があります。採精前には手を清潔に洗い、潤滑剤やその他の方法は使用しないことも重要です。さらに、現在服薬中の薬や治療中の医療行為がある場合は、必ず医師に伝えましょう。
結果の見方
2021年後半にWHOが公表した最新の精液検査マニュアルによると、精液分析における正常基準値は、基準集団の下位5%の精液所見をもとに設定された最低基準値とされています。
| 項目 | 標準値 |
|---|---|
| 精液量 | 1.5mL |
| 精子数 | 3,900万個 |
| 精子濃度 | 1 mLあたり1,500万個 |
| 精子運動率 | 40%が運動 |
| 前進運動精子率 | 30%が前進 |
| 精子生存率 | 54% |
| 正常形態比率 | 4% |
引用元:WHO laboratory manual for the examination and processing of human semen 6th edition
精液検査に加えて、茂盛病院はアジアで先進的な精子結合力検査(hyaluronan binding assay, HBA)を導入しており、精子の卵子への受精能力を予測することが可能です。一般的に、精子の結合能は80%前後が目安とされており、これが低い場合には、精子と卵子が正常に結合できない可能性があります。そのような場合には、顕微授精によって受精を補助することが可能です。