月経不順は妊娠に影響する?
月経周期の日数は平均21~35日で、月経は4~7日間続きます。月経不順があると妊娠に影響するのでしょうか?外来では、月経不順がある方が多くみられます。卵巣疾患の前兆である可能性もあれば、ストレスが原因の場合もあります。月経不順は排卵の問題と関連することが多いため、不妊外来では月経の状態についても確認します。
月経周期の計算方法
月経周期とは、女性の生殖器系で周期的に繰り返される一連のサイクルを指します。月経が始まった日から、次の月経が始まる前日までの日数が、月経周期となります。一般的な月経周期は平均21~35日で、月経は1回につき約4~7日間続きます。月経周期は、さらに「卵胞期」「排卵期」「黄体期」の3つの段階に分けられます。
- 卵胞期
卵巣内の卵胞が発育を始める時期です。この段階ではエストロゲンが徐々に上昇し、子宮内膜が厚くなり始めます。
- 排卵期
卵子が成熟して放出され始める時期です。腟分泌物が増えてサラサラになり、卵白のような状態になります。人によっては、下腹部に排卵痛を感じたり、乳房の張りや少量の腟出血がみられたりすることがあります。
- 黄体期
排卵後から次の月経が始まる前までが黄体期です。この時期は体内の黄体ホルモンが上昇し、女性の体温が少し上昇します。人によっては月経前症候群(PMS)が始まることがあります。黄体期によくみられる症状:むくみ、乳房の張り、片頭痛、気分の落ち込み、不安、抑うつなど。

月経は何日まで遅れても大丈夫?
一般的な月経周期は21~35日で、月経は4~7日間続きます。月経周期には個人差があり、ストレスや体重、ホルモンの影響も受けます。一般的には21~35日の範囲で、毎月規則的に繰り返されていれば、±7日程度のずれであれば許容範囲です。40日経っても月経が来ない場合は、月経が遅れていると考えられます。
月経不順には、ほかにどのような症状がある?
- 月経痛
月経痛は、主にプロスタグランジンの分泌によって子宮が収縮し、子宮内の血液を排出するために起こります。検査で異常がみられない場合は原発性月経痛ですが、異常な月経痛は子宮筋腫、子宮内膜症、骨盤内炎症などが関係している可能性があります。
- 無月経
これまで月経が正常にあったにもかかわらず、突然3か月以上月経が来なくなる状態です。
月経不順は妊娠に影響する?必要な検査は?
月経が長期間来ない場合、ホルモンバランスの乱れが原因であることがあります。ホルモンバランスを整えることで機能が回復すれば、妊娠できる可能性はあります。実際には、月経だけを見て妊娠への影響を判断することはできません。月経が来ていなくても排卵する場合があり、同様に、排卵していない女性でも月経がある場合があります。月経不順がみられる場合は、婦人科を受診することをおすすめします。医師が詳しい病歴や家族歴を確認し、血液検査を行って、ホルモンの状態、血液凝固機能、ヘモグロビン値の低下がないかなどを確認します。
婦人科超音波検査:子宮の構造、子宮内膜、卵巣に問題がないかを確認します。
月経が遅れている場合、どうするべき?
月経が遅れている場合、特定の薬やホルモン治療が本当に必要な場合を除き、多くの場合は体が何らかのサインを出していると考えられます。体に必要なのは、薬で無理に月経を「起こす」ことではなく、体調を整えることです。
当院の医師は、以下のような調整方法をおすすめしています。
- 規則正しい生活・夜更かしを避ける
睡眠や生活リズムは内分泌に直接影響します。就寝時間と起床時間を一定にし、体内時計を本来のリズムに戻しましょう。 - ストレスの軽減と気持ちの安定
運動やヨガ、瞑想などによってストレスホルモンを減らし、脳による排卵の仕組みへの影響を避けましょう。 - バランスのとれた食事で栄養補給
栄養不足になると、体が必要ではない機能を一時的に停止することがあります。十分なタンパク質、鉄、ビタミンB群を摂取することで、ホルモンの働きを助けます。 - 適度な運動と体重管理
適度な運動は血液循環を促進し、自律神経を整えるのに役立ちますが、激しい運動や過度な運動はおすすめしません。 - 必要時は医師に相談
以下のような場合は、受診して評価を受けることをおすすめします。早めに受診し、潜在的な病気がないか確認しましょう。
- 月経が40日以上来ない
普段は月経周期が安定しているのに、今月は月経が来る兆候がない場合は、妊娠の可能性がなくても、ホルモンバランスの乱れやその他の病気が原因ではないか、医師に相談することをおすすめします。- 3か月以上月経が来ない
妊娠していない場合、ストレス、体重の変化、卵巣機能の異常、甲状腺疾患、更年期などが関係している可能性があります。- 月経が長期間不規則で、周期が長くなったり短くなったり、1周期飛んだりする
排卵異常や多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)が関係している可能性があります。- 月経中に強い腹痛や異常出血がある
月経が遅れた後に突然大量に出血したり、大きな血の塊が出たり、激しい痛みを伴ったりする場合は、子宮内膜の異常や婦人科疾患のサインである可能性があります。- 妊娠検査薬が陽性で、出血や腹痛を伴う
子宮外妊娠やその他の異常妊娠の可能性があります。
月経は単に「来る・来ない」だけの問題ではありません。月経が規則的な女性でも妊娠に関する問題を抱えることがありますが、月経不順は確かに体全体の健康状態を反映している場合があります。医師に相談してしっかりと評価を受け、異常がない場合は、無理に月経を起こすよりも、体を整えて少しずつ本来のバランスを取り戻していくことをおすすめします。