治療ストーリー

治療ストーリー

不安を乗り越えて。夫婦二人三脚で迎えた新しい命

32歳のCookieさんは、ご主人と1年以上自然妊娠を目指してきましたが、なかなか良い結果に恵まれませんでした。
「ただ待つだけではなく、一歩前へ進みたい」―そんな想いから、ご夫婦は当院を訪れ、李俊逸医師とともに不妊治療の道のりを歩み始めました。

CookieさんのAMH値は2.78で、卵巣予備能は十分に保たれていました。また、ご主人の精液検査にも大きな問題は認められませんでした。最初の2回の採卵周期では、合計24個の卵子を採取し、顕微授精を実施。しかし、PGT-A(着床前染色体検査)の結果、移植可能だったのは3個のモザイク胚のみで、残念ながら妊娠には至りませんでした。治療がうまくいかないことは、どのご夫婦にとっても大きな心の負担となります。

Cookieさんは、「一番つらかったのは注射や薬ではなく、“また失敗するかもしれない”という不安でした」と振り返ります。

それでも、彼女は長く落ち込んではいませんでした。李医師は、不妊治療において大きな支えとなるのは、そばで寄り添ってくれるパートナーの存在だと考えています。不安や恐怖を感じる時期だからこそ、温かく見守ってくれる存在が、前へ進む力になるのです。

毎回の診察には、必ずご主人が付き添っていました。
診察後には、夫婦で食事に出かけ、少しでも気持ちをリラックスさせる時間を大切にしていたそうです。

Cookieさんは、「もし主人がいなかったら、私はずっとネガティブな気持ちから抜け出せなかったと思います」と話します。

李医師は、二人だけで失望を抱え込む必要はないと考えていました。これまでの治療周期を振り返った結果、卵子成熟不良が大きな課題の一つであることが判明しました。そこで李医師は、Cookieさんの投薬プロトコルを調整し、2種類の排卵誘発注射を用いるデュアルトリガー法を導入しました。これにより、卵子の最終成熟を促進すると同時に、卵巣過剰刺激症候群のリスク軽減も目指しました。

その結果、この周期では15個の卵子を採取し、8個が正常受精、最終的に3個の胚が順調に発育しました。判定日のB-HCG値は15,746という非常に良好な結果となりました。まもなく、双子の男の子が二人の人生に加わろうとしています。

Cookieさんは、自宅で陽性の妊娠検査結果を見た瞬間を今でも鮮明に覚えています。

「信じられませんでした。私がお母さんになるんだって。その瞬間、それまでのすべての努力が報われた気がしました」

彼女は涙ながらにそう語りました。

不妊治療中の精神的な負担を振り返り、Cookieさんは「治療中、大きな励みになったのは、毎回の診察で李医師が優しい笑顔で『ここ数日、調子はいかがでしたか?』と声をかけてくれたことです」と話しています。

「李医師の忍耐強さ、細やかな気配り、そして励ましのおかげで、いつかきっと成功できると感じられました」

李医師にとって、このような言葉は非常に大きな意味を持っています。時には、何気ない気遣いや励ましの言葉が、人生で最も困難な時期を過ごしている患者様にとって希望の支えになることがあります。

治療の成功そのもの以上に、不安や挫折を乗り越え、妊娠成功の涙とともに新たな人生の章へ踏み出す家族の姿を見届けられることこそが、最も深く心に残るのです。